電池切れで動かなくなったドラえもんを、35年後にロボット工学の第一人者になったのび太がよみがえらせた――。藤子・F・不二雄さんの人気漫画「ドラえもん」の「最終話」と称する冊子が出回っている。「ドラえもん」の出版元の小学館は29日までに、無断で漫画化して出版した男性(37)が、同社と藤子プロに謝罪して今後同様のことをしない旨を誓約、不当な利益を得たことを認め、売上金の一部を支払ったことを明らかにした。

 人気漫画の改変は同人誌などで行われているが、今回は約1万3000部も販売していたため、小学館と藤子プロは重大な著作権侵害として男性に警告していた。

 この「最終話」は、98年ごろから、インターネット上で文章で広まっていた。05年秋に、男性が「田嶋・T・安恵」の名で漫画化、20ページの冊子にした。約500円で東京・秋葉原の書店やインターネットを通して販売していたという。いかにも最終話らしい展開と本物そっくりの絵が一部で評判を呼び、男性が販売をやめた今も、ネットオークションで5000円近い価格で売買されたりしている。

 支払額について小学館側は明らかにしていない。男性はかつて一般出版社から単行本を出すなど、漫画家として活動していたこともある。

 「ドラえもん」は96年に藤子さんが亡くなったため未完となっている。その後のアニメや漫画の「新作」は、藤子さんの指導を受けたスタッフらの手で作られている。

 藤子プロの伊藤善章社長は「藤子さんの世界観に基づく作品を第三者が改変して公にするのは問題だ。ファンが仲間うちでやることはまだ許容範囲と考えているが、今回はその一線を超えている」と話している。
この本持ってますよ。
最初は友人Nから聞いて存在を知ったんですが、探しても見つかりませんでした。
その何ヶ月後かにネットで画像を拾い、その後、本を見つけました。

読んだ方は知ってると思いますが、これすごく共感できるんですね。クオリティもかなり高い。
初めて読んだ時、思わず涙が出ましたよ。

同じく共感できるものに「おっくせんまん」もありますが、「おっくせんまん」よりもドラえもん世代と云うのは幅広く、世間に認知されてるのでココまでの大事になったんでしょう。

いやぁ、それにしてもこの扱いは酷いね。
そりゃ確かに著作権は大事だよ。
当の同人誌は「偽物」著者の田嶋安恵氏は漫画家人生の落伍者・犯罪者……という扱い。
小学館や藤子プロ側もひたすら悪質の一点張り。
コレだけ見ると、作者がとんでもない悪者だと読めるのだが
どうして1万5000部も売れたのか…?
それはとんでもなく出来が良かったからに違いない。
正直、あまりに売れすぎたためにひがんでるんじゃないかとも取れます。
まぁ、売れすぎたからこそ藤子・F・不二雄の真作と間違えて小学館に問い合わせる者が出たし、ドラえもんファンのタレントが、深夜番組などで「最終回は〜(のび太発明者説)なんだって」等と語った事から広範囲に流布し、一部ではこれを真の最終回だと誤解した人もいたと云うらしいですな。

著者の田嶋安恵氏は漫画家を廃業、帰郷するらしいが、あの藤子・F・不二雄調の画風は捨てがたい。
いっそのこと藤子プロに作画担当として入れてみては?
こんな揉め事があった後では極めて難しい話かもしれませんが。

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